【コラム】ピークを確実に掴む | 年間計画で成功させる「勝利への逆算思考」

あなたの努力を結果に直結させる
ウェイトトレーニングを行う際に、年間の試合計画を考慮しプログラムを作っている方は少ないと思います。
しかしウェイトトレーニングの年間計画はシーズンを戦い抜き最高のパフォーマンスを発揮するために必要不可欠なものです。
僕自身も昔は計画を作っておらず、試合に向けてただ毎日を消費していくだけでした。
だからこそ、僕はあなたにただトレーニングを消費する毎日だけにはなってほしくないのです。
もしウェイトトレーニングが単調になっているなら…
せっかく貴重な時間とエネルギーをかけて取り組んでいるウェイトトレーニングを、もっと有意義なものにする必要があります。
- 人の見よう見まねで行っている。
- SNSで良さそうなものを選んでいる。
- 昔から継続しているメニューをなんとなく続けている。
このような方法では、目標とする試合でピークを生み出すのは困難です。
AGELCAのアプローチ : 「狙いを決めた昇調子」を作る
AGELCAはひとりひとりの目標とする試合に向けて逆算してプログラムを作ります。
AGELCAはいつ、何を、どれくらいやるかという「狙い」を明確に決め、計画的な昇調子を実現します。
今回は「あなたの来シーズンのピークを生み出す」ためのトレーニングバリエーションや考え方のキッカケになれば嬉しいです。
最高のパフォーマンスは「意図的なピーク」からは生まれない
多くの競技者は「目の前の試合に間に合うようにピークを作りたい」と考えますが、僕はその考え方自体が失敗の原因になると捉えています。
最高のパフォーマンスは、追い込みから生まれるのではなく、計画的な昇調子(調子の上昇)と戦略的な取捨選択から生まれます。

1.狙うべきは「たった一つ」の試合目標
陸上競技は3月ごろからシーズンインして11月ごろまで試合が続くスポーツです。
これを年間通じて全ての試合で100%のピークを出し切ることは不可能です。
もちろん自己ベストの更新。この気持ちを常に胸に入れておくことは否定しません。
しかし、現実的に全ての試合でピークを作ることは不可能であり、それをしようとすると全てが中途半端に終わりしょっぱいシーズンとなってしまいます。
かくいう僕も昔は目標を聞かれると「自己ベストです!」「もちろん自己ベストです!」「そりゃもう自己ベストです!」なんて豪語していました。
それも本気で言っていたので、結果的に跳べるわけもなく打ちひしがれるシーズンを過ごしたこともあります。
だからこそ、AGELCAのお客様のヒアリングでは必ずこの質問をします。
「いろんな思いがあると思いますが、一つ、ここが勝負どころだ。と言う試合を教えてください」
年間計画において、最も重要な試合(選考会、大会、自己ベスト)を「A目標」として一つに絞り込むことの重要性を理解してもらうためです。
このたった一つの「A目標」から逆算することで、あなたの年間プログラムの全てが動き出します。
2.最高のパフォーマンスを「意図的に作らない」
競技者であれば、誰もが自己ベストを目指します。
しかし、自己ベストとは再現性が低いという事実を受け入れる必要があります。
なぜならそれは唯一無二の記録で簡単に再現することができないからです。
それゆえ短期的にピークを「意図的に作ることは非常に難しい」と考えます。
たとえ一部の天才がそれを可能にしたとしても、私たち一般の競技者にとっては非現実的です。
それでも僕たちは2週間後の試合でベストを出したいです。と言ってしまいます。
気持ちは痛いほど理解できますが、戦略としてはとても現実的ではありません。
僕の指導の肌感でシーズンにピークを作れても2回が限界だと考えます。
つまり試合をあまりに詰め込み、全て狙おうとすると、十分なトレーニングも積むことができず身体能力は目減りします。
身体能力が目減りすると、できるスキルの幅も狭まりパフォーマンスも下がります。
これにより焦りが生じ、さらに試合に出たくなってしまうという負の連鎖に陥ります。
ピークは長い時間かけて計画的に努力をしてきた結果として、自然に訪れるものです。
「無理やり作る」とコンディションを崩してしまうリスクが伴います。
AGELCAの指導は、トレーニングと休養のバランスを計画的にコントロールし、身体が最適な状態へ自律的に向かう環境を整えることにあります。
これは、「ピークを生み出す」のではなく「ピークの発生を妨げない」という再現性の高いアプローチです。

3.その他の試合は「昇調子」と「計画疲労」に身を委ねる
最初に、「たった一つの試合」に向けてピークを作るとお伝えしましたが、もちろん競技者には他にも多くの試合が存在します。
しかし、A目標に向けてコンディションを最適化するため、その他の試合を計画の進捗を確認する通過点とし、ウェイトトレーニングの成果を積み上げる期間を確保することが必要です。
この期間の試合は心の着地どころを間違えると「言い訳の場」になってしまいます。
A目標以外の試合の現実的な役割
この期間の試合は、以下の2点を達成するための場と位置づけましょう。
- トレーニング効果の確認 : 年間計画の進捗度をチェックする。
- 計画的な疲労化での実践経験 : 疲れている中でいかに最善を尽くすか、スキルやメンタルを試す場。
間違っても「調整不足だからしょうがない」など言い訳に走らないように気をつけましょう。
この前提が自分の中で理解できていれば、言い訳する理由はありません。
つまり、「A目標」以外の試合は年間計画の中で徐々に調子が上がっていれば自己ベストに近い記録が出ます。
逆に計画的疲労度が高ければ思ったような記録にはなりません。
だからこそ、計画的な疲労がある時に試合を設けないようにすることも大事な要素です。
後者の場合は悪状況のコンディションでどう戦うかという貴重な実践経験を積む場としてチャレンジしましょう。
この経験を真摯に受け止められるかで、今後の試合の結果を左右します。
またAGELCAの指導は、「筋肉痛が残りにくい方法」でトレーニング計画をしています。
そのためウェイトトレーニングが試合を邪魔しないように工夫してます。
あなたの努力を次のパフォーマンスへ繋げるサポートをします。

4.最高の状態の裏にある「ピークアウト」の現実
最高のコンディションは長い期間かけて作り上げた努力の末に到達できます。
しかし、残念ながらそれは必ず下降してしまいます。
生理学的にみて、最高の状態は極めて不安定で、長くても数週間程度の一時的な現象です。
これは競技者にとって非常に重要な事実であり、僕はこれを「ピークアウト」と呼んでいます。
ピークアウトとは?
ピークアウトとは最高の状態が終了し、コンディションが下降していく現象です。
特に以下のケースでこれは高まります。
- A目標の前に調整期間を前倒してしまった。(疲労を除去してピークが来てしまった)
- 休息とトレーニングのバランスが崩れた。(練習量を入れすぎ、休養が不足した)
本来狙っていた「A目標」の前にこのピークアウトを迎えてしまうと、肝心の場面で身体が動きにくくなり、悔しい思いをします。
シーズン通して計画してきた目標が水の泡になりかねません。
だからこそAGELCAの指導はピークアウトのリスクを考慮しながら取り組んでもらっています。
ウェイトトレーニングは単に筋量や筋力を上げるものではありません。
ピークアウトを回避し、「A目標」に最高の身体の状態を持っていけるようプログラムを使い分けています。
僕はあなたの身体の反応や、前回セッションの強度がどれくらい他の練習に影響出たのかもヒアリングします。
そうやってあなたもに身体のことを理解してもらい、コンディションのことも理解してもらいます。
- 計画的な休養の設定
- A目標に向けた段階的な負荷設定
- 疲労回復のモニタリング
無理に最高の状態を作り出そうとするのではなく、「A目標の日」に最高の身体が仕上がっていることを最優先する。
これが、AGELCAが提供する年間戦略の最も重要な要素です。
あなただけの戦略設計を構築しよう
今回ご紹介したように、AGELCAの指導は単にウェイトトレーニングのメニューを提供するだけではありません。
それは、「あなたの努力を、狙った日に動ける身体づくり」の年間を通じた戦略設計です。
- A目標の特定: 狙うべき試合を一つに絞り、エネルギーを集中させる。
- 昇調子の活用: その他の試合は、トレーニング効果の確認と経験値に変える。
- ピークアウトの回避: 最高の状態(ピーク)が崩れるリスクを管理し、最も重要な日に最高のコンディションを持っていく。
無計画にトレーニングを「消費」する毎日を卒業し、計画的に目標達成を目指しましょう。
理論を知ることも大切ですが、あなた自身の目標と身体に合わせて年間計画を設計することが、来シーズンを成功させる一番の近道だと考えます。
あなたの身体の現状とライフスタイル、そして「A目標」を丁寧にヒアリングさせていただきます。
表参道にございますAGELCA personalgymぜひチェックしてみてください。



