暑くて走れない? | それでも競技力を保つ社会人アスリートの工夫とは

連日の真夏日。とにかく暑い。

「走りたいのに、どうしてもモチベーションが上がらない。」

「奮い立たせて走ってみたものの身体が重い…」

そんなふうに、夏の練習にモヤモヤを感じていませんか?
暑さでバテるのは、年齢のせいでも根性の問題でもありません。
仕事に家庭に、社会人アスリートはとにかく忙しい。

そんな毎日の中で、無理して暑い時間に走ってしまうことで、逆に調子を崩しているのかもしれません。

今回は「がんばってるのにうまくいかない夏」の原因を一緒に見つけて、今日からできる対策をお伝えします。
今年の夏、ちょっとだけ“考え方”を変えてみませんか?

近年の夏は「災害と言える暑さ、命を守る行動を」と言われるくらい暑くなっています。

そうなんです。外で走る行為は命を守るどころか削る行為になっています…。

それにより、部活動や競技大会などのあり方の見直しも相次いでいます。

「しかしそんなこと言っても秋シーズンに向けてやることはやらないと結果が出せないんだ。」というスポーツ大好き指数が外れ値の社会人アスリートの方もいるでしょう。

まずは「夏」の難しさを認識した上でどのように練習を行い秋に向けてやっていけるか、考え直してみましょう。

練習環境が選べないストレス

社会人になると、仕事や家庭の都合で練習時間や場所が限られてしまいます。

  • 昼休みにしか練習ができない
  • 子どもが寝た後にしか練習ができない
  • 近くにスポーツ施設がない

他にも様々理由はあります。

このような状況で暑い時間にしか練習ができない、練習する頃には疲れている。これでは心身ともに疲労してしまいます。

その結果パフォーマンスの低下や、意欲減退を起こしてしまいます。

若かりし自分を拭いきれない

「昔は夏でもバリバリ、ギラギラ走れたのに…」という記憶は僕にもあります。

しかし冒頭にもあるように「災害級の暑さ」なのです。地球環境の前提も違えば自分自身の身体の前提も違います。

日常の階段すらゼーゼーで汗ダラダラともなれば、その前提の変化を受け入れて何をしていくか。

それが大人の強さであり、経験を広げていく糧となります。

それを無視して無理なトレーニングをすると、回復力の低下や集中力の散漫に直結してしまいます。

がんばりどころを間違えてしまう

社会人まで競技を行う方は基本的に頑張り屋さんです。

そして情熱もあり真面目な方が多いです。

だからこそ「走らない=サボり」みたいな認識を持ち合わせている傾向があります。

それと同時に休むことへの罪悪感も抱えているとコンボ発動で、暑さに耐えて走ろうとするがあまり、身体もメンタルも疲弊し結果としてパフォーマンスが下がってしまいます。

Check

環境の変化、身体の変化、向けるべき努力の対象が日々目まぐるしく変化していくことを認識しよう。

とは言っても秋に向けて準備をして結果に繋げなくてはなりません。

そんな中でできる対策を3つ提案します。

「走らない日」を活用する

外が暑いならいっそ、走らない日を設けましょう。そして他の運動用式で得たい負荷を身体に入れれば良いのです。

とは言っても走らないと不安な方が多くいらっしゃるのも理解しています。

ただ、トレーニングは紐解くと、「運動刺激」と「疲労」の二つから構成されていて、それらの組み合わせで身体能力が向上していきます。

つまり「走り込み」に含まれる運動刺激が分かれば、他の運動様式でも獲得できる可能性があるということです。

○代替しやすいもの(他の運動様式でもOK)

  • 心肺機能の向上 → バイク、階段昇降
  • 股関節のトルク向上 → パワーマックス、ハードバイク

このように、獲得したいものが「能力」である場合は他の運動様式で獲得することはある程度可能です。

○代替しにくいもの(やはり走るしかない)

  • スプリントの動作確認
  • スタートや加速局面の技術練習

上記のものは唯一無二でその運動用式でしか獲得できないものになります。

つまり、今から行う練習が能力的なものなのか、技術的なものなのかを整理し、室内で獲得できるなら外で練習する必要はないということです。

時間を決める

走る日はどうしても外になります。物理的な暑さ対策ももちろんですが、時間制限を設けることも夏を乗り切る一つの手段となります。

1秒でも長く外にいれば、そのぶん消耗すると考えましょう。

まずは、やるべきメニューが何分かかるのか計算できるはずです。

(例)150m × 3 r=10

だとするならば、実際にかかる時間は25分くらいでしょうか。

(例)200m × 4 r=5

だとするならば、20分くらいです。

このように実際に時間にすると上記のようなメニューは30分前後で終わったりします。

それに伴い、w-upに何分必要なのかを決めましょう。

思いの外、ここを明確にしていない方が多いです。

僕はいつも、競技場に到着後からおおよそ40分後にメインを始めるとw-upにかける時間を決めてから動きます。

これをするメリットは、たくさんあるのですが、一言でまとめると「ダラダラしない。」です

時間制限があるので、無駄なことをあまりしなくなりました。

「とにかく、40分で最善を作り上げる。」というマインドも養われます。

ここまでの流れを合わすと、w-up(40分)+メイン(20分~30分)で60分から70分くらいで終わります。

このように時間制限を設けて練習することも命の危険がある夏には必要な考え方です。

また時間を設けることは試合を想定した練習を副次的に行っているのと同じですので本当におすすめです。

氷を味方に。クーリングアイテムの活用

深部体温が1度上昇すると運動パフォーマンスは5%~10%落ちると言われています。

また判断力や集中力の低下は多くの論文て根拠づけられています。

とにかく深部の体温の上昇を防ぐことを練習と同時に行わなくてはなりません。

とは言っても防ぐことは不可能ですので、その上でできる工夫を紹介したいと思います。

  • 手のひらを氷で冷やす
  • 氷嚢やアイスバックで首の根本を冷やす
  • 水スプレー+送風(気化熱冷却)

これらは一時的で、局所的でもあるのでレスト時間は徹底するくらいが実状です。

中には、冷却ベストなどアイテムもありますが、これを着て走るわけにもいかないと思います。

ですから、練習時間のトータルを計算し、その上でレスト時間にできる限りの冷却を徹底する他ないかと思います。

Check

運動刺激が他の運動で獲得できるなら、走らない日を活用しよう。

時間を決めて、その中で最大努力をしよう。不必要な時間は消耗につながる。

冷却アイテムを活用しよう。ただし一時的で、局所的なので、持続性は期待できない。

秋シーズンの結果を左右するのは真夏の取り組み方にあります。

学生の時のような「気合と根性」ではなく今の自分の環境と身体に合ったやり方で戦略的に夏を過ごしましょう。

「走らない=サボり」ではありません。

むしろ考えて動くことが大人のアスリートです。

限られた時間、条件の中で工夫を積み重ねることが、強さになると僕は考えています。

ですのでこの記事をヒントに勇気を持って夏の認識を変えて自身の行動も変えてみましょう!

それこそが秋シーズンの伸び代を決めるでしょう。

あなたの環境・競技特性に応じた最適な対策を一緒に考えましょう。ジムでの体験トレーニングで試すことも可能です。

表参道にございますAGELCApersonalgymぜひチェックしてみてください。皆様の力になれれば幸いです。

お気軽にお問い合わせください。

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